世界放浪。ここではない、どこかへ行きたい・・・。

旅の思い出話

Travel is trouble、旅の失敗・トラブル

旅であんまり「大トラブル」とか経験した事はないっす。ちょっとぐらいのトラブルはいっぱいありましたケド。

でも、昔の放浪人生最大のトラブル?は、インドの聖地、ガンジス川ぞいにあるバラナシという町でおこったっす。

バングラッシーって知ってます?バングってのはマリファナのこと。ラッシーは知ってますよね。インドのヨーグルトドリンク。バングラッシーーってのは、このラッシーにバングをぶち込みシェイクして飲むという、酒代わり?の豪快なドリンク。普通のラッシー屋で売っているというのが、恐るべしインド。警察署もすぐ近くにあるから、別に違法じゃないのかな。ちなみに、これを菓子に練りこんだ「バングケーキ」というものも存在します・・・。

で、経緯は省くけどこれを飲んじまったワケですよ、ガバっと。酒が弱いやつはバングにも弱い(んだと思う)。ライト・ミディアム・ストロングの3種類があるんですが、このミディアムで昇天しすぎて、あっちの世界に飛んでいってしまい、恥ずかしながら医者の世話になりました...。

バングとかで悪酔いすることを「バット・トリップする」って言うんですけど、昇天から一気に奈落の底にスカイダイブする感じですね。常識ある旅人は、やめたほうがいいっすよ。ちなみに、日本ではもちろんやってはいけません(笑)。

で、あわやガンジス川の藻屑と化すところでしたが、幸いにも現世へ戻ることができました^^。

バラナシではバングラッシーで昇天しすぎちまうパッカーが多いそうです。全然効かない、って人もいるけど、強烈に効きすぎちまう人もいます。お気をつけあれ。

ちなみにバングにはこれで懲りて、このとき以降飲りませんでした...。


1ヶ月日本語を話さないと...

1ヶ月日本語を話さなかった(話せなかった)こと、あります?

僕はインドで1度だけあるっす。

カルカッタ-デリー間の、バックパッカー・ゴールデンコースは日本人もうじゃうじゃいるけど、南部のほうへ行くととたんに少なくなります。

カルカッタからマドラス(当時。現チェンナイ)まで南下して、サイババのいるバンガロール、デカン高原の遺跡都市ハンピ、ゴアは好きになれそうもないんですっとばして、西部の砂漠地帯へ。と、インドを2/3周したときは、1ヶ月ちょっと日本語を話しませんでした。なにそろ、日本人に全く会わなかったから・・・。

そうすると禁断症状?がでてくるんですよねぇ。気がつくと何かブツブツと独り言を言ってしまっている...。う~ん、我ながらなんてあぶない奴。

3ヶ月のインド旅行後半戦は、とにかく人と会話がしたくて、ドミトリーばかりに泊まってました。

でも英語が急にうまくなったのもその禁断症状の後だったから、よかったのかも。

そういえば、インドは南のほうに行くと、チャイじゃなくてコーヒーでしたね。北部の駅では「チャイチャイチャイ...」というチャイ売りの声が聞こえてきますが、南の方では「カッフェ・カッフェ(Cafe)」とか、「ネスカッフェ、ネスカッフェ(違いがわかる男のネスカフェ)」でした^^。


旅の魔宮 ドミトリー

インドやタイやカンボジアなどの、アジアのバックパッカー御用達の宿には、大抵ドミトリーがあるもんです。

ドミトリーってのは、大部屋の相部屋。金を払ってベッドの占有権だけを手に入れます。プライバシーなんかもちろん無いけど、とにかく安い!

よって怪しいパッカーばかりが集まるわけです。

初めてドミを垣間見たのは、有名なカルカッタのパラゴン・ホテル。薄暗い大部屋に、オウム信者みたいな怪しい格好のパッカーがゴロゴロ...。一心にガンジャ(マリファナのことね)巻いてるヤツがいたりで、初めて見たときは思わずぞっとして鳥肌たったっすね。

すぐ逃げ出して他の安宿探したけど、どこも空いてなくて結局魔宮にWelcome back。

朱に交われば赤くなる、僕もすぐに怪しいパッカーの仲間入り。健全な旅行者の身の毛をよだたせる、妖怪人間2号に変身してしまいました。

でもアジアのそこかしこにある魔宮、不思議な安息感があるんですよねぇ。魔宮に入り込んだものは、二度と現世に帰れない(社会復帰できない)かもしれないからご注意を。自分も未だに、社会復帰できていません^^。

ただ、誤解なきよう。いちおう僕は、かなり健全なパッカーでした。ヘロインとかLSDとか、ケミカルなお薬に手を出したことは、一度もありません。

服装も、パッカーにありがちなオウム信者みたいな格好はしませんでした。日本にいてもそんなに違和感がないくらいの、清潔感がある格好(だったと思う)。かわいい女の子と友達になりたかったから・・・。


アジアの国境

"国境"、"ボーダー"。う~ん、なんかロマンを感じる響きですね^^。

日本にいると陸国境って見る機会はないけど、でもアジアの国境って拍子抜けするぐらい緊張感ないですよね。

初めて陸路で超えた国境は、ネパール-インドの国境。ネパール東部から、ダージリンのほうへ抜けるボーダーです。

そのころはまだ初心者パッカーだったから、バリバリ緊張してたけど、これでいいの?って感じですんあり通過。朝早くついたんだけど、ネパールの国境警備隊員、ランニングシャツ1枚で寝てましたもんねぇ。まともにパスポートチェックもせず、眠そうにスタンプを押してくれただけ。袖の下も用意していたけど、全然必要なかったです(笑)。

2度目はカンボジア-ベトナム。門の向こうはベトナムです。
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下はタイ-ミャンマーの国境、メーサイ。国境線(?)は、こんな小川。川沿いの喫茶店でお茶飲んだけど、余裕でミャンマー側の人と話ができるぐらいです。
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水深も浅いから、ちょっとそこら辺から国境を越えちゃう、なんて簡単そうです。しませんでしたけど(笑)。

その他ベトナム-ラオス、ラオス-タイ、チリ-アルゼンチンと、いくつかの国境を陸路で通ったけど、アジアじゃ密入国なんて余裕じゃん!って思ってしまうとこばかり。

現地人はフリーパスで通ってるとこも多いし、国境って何なんでしょうねぇ。


ヨセミテでロッククライミング

カナダで川下り、ロッククライミングで2ヶ月弱過ごした後、アメリカへ行きました。ヨセミテ滞在中に、マザー・テレサやダイアナ妃が亡くなったというニュースを聞いたので、97年の夏ですね。

石川はクライマーとしては3流だったから、当初予定していたエル・キャピタンとかの1000メートル級の岸壁は登っていません(登れなかった・・・)。登ったのは、もっと小さい、ロストアロー・スパイヤーとか。

Yosemite Falls.jpg

上の写真、赤丸のあたりが、ロストアロー・スパイヤー。有名なヨセミテ滝のすぐ横です。下はてっぺんでの写真。

lostarrow.jpg

こういう写真で見ると、ものすごい所に見えてしまいますが、クライマーの世界では「簡単なルート」の一つです(笑)。

このヨセミテでのキャンプ生活は、ものすごく楽しかったです。サイト4っていうキャンプ場があって、ここには世界中からクライマーが集まってきます。クライマーの「聖地」ですから。

ここでアメリカ人っていいなぁと思ったのは、「楽しむ」っていう姿勢。どこそこ登ってきた、ってアメ公クライマー(笑)に言うと、やつらはたいてい"Did you enjoy ? "って聞いてくるんですよね。

アメ公クライマーからは、ホントに「登ることが楽しくてしょうがない」って雰囲気がビシビシ伝わってくる。金がなくて乞食みたいな生活をしてるのに。

ただ、石川は登ることももちろん楽しかったんですけど、それ以上に「自由気ままに生活する」ほうが、もっと楽しかった・・・。今日はこっちでクライミングして、明日は川のほとりで一日読書して・・・、なんて。

そんなに下手くそではなかったから、登ろうとすれば、エル・キャピタンとかのビッグウォールも登れたんだろうけど、そんなモチベーションは、あまり湧いてきませんでした。

だから3流クライマーだった、ってことなんですけどね(爆)。



スコーミッシュ(SQUAMISH)でロッククライミング

カナダのユーコンで川下りをしてから、次にスコーミッシュというところに行って、キャンプ場でキャンプしながら、ロッククライミングをしていました。97年の6月から7月にかけてだったと思います。

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バンクーバーから、ハイウェイ沿いにバスでたったの1時間。スコーミッシュは小さな町なのですが、キャンプ場から(ちょっときついけど)徒歩圏内にスーパーマーケット、ロッククライミングの岩場、トレッキングコース、泳げる湖などがあり、ものすごく楽しいところでした。

上の写真の真ん中に見える道が、ハイウェイ。左上にダウンタウンが写っていますが、ここにスーパーマーケットがあり、2日に一遍買い出しに。森の中にも小さな岩場がたくさんあるので、確か2~3週間ぐらいクライミング三昧のキャンプ生活をしていたと思います。


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このスコーミッシュも、本当に楽しい思い出です。


ユーコン川単独川下り

世界はまっこと広いっすよ。カナダのバンクーバーからホワイトホースまで、グレイハウンドのバスを乗り継ぎ、延々3日...。ユーコン準州の州都、ホワイトホースは、世界のカヌー愛好家の憧れの土地です。

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アジア専門と言いつつ、実は北米でもカナダとアメリカ、合わせて3ヶ月間の旅をしたことがあります。97年の春~夏にかけて。

僕は登山家から旅の世界に入ったので、アウトドア大好き。このカナダ&アメリカ旅行はユーコンで川下り→カナダでロッククライミング→アメリカでロッククライミングというアウトドア中心の旅行だったから、合計90日中、10日ぐらいしか屋根の下で寝てなかったり・・・。

カナダではユーコン川の支流を10日かけて、一人でだらだらとカヌーで下ってすごしました。たしかNistrin川とかいう名前の、マイナーな川だったと思います。

ユーコン準州は、世界で最も人口密度の低い州。カヌーで川に漕ぎ出せば、半径数キロ、人間は俺様しかいないって世界です。いや~、よかったなあ。

木って泣くんですよ。知ってました?北極圏に程近い針葉樹林の森って、すごく乾燥してます。で、強い風が吹くと森の木全体が泣いているみたいな音を出す・・・。実に神秘的です。また行きたいなぁ・・・。

白夜のユーコンで、一人焚き火の前で酒を飲む・・・。最高でしたね。

sunset-over-yukon-river.jpg

もし行きたいなら、カヌーはそのホワイトホースに業者があるから、そこで借りればOKっす。

Nisatrin川は、流れは結構速いけど危ないところはまるでなし。僕がカヌーに乗ったのは後にも先にもこの時だけ。要するに初心者でもぜんぜんOK ってことです。

そうそう、狼の遠吠えって聞いたことあります?犬みたいなんだけど、ものすごく野太い、「野生」を感じさせる遠吠えなんですよね。白夜の夜に響く狼の遠吠え。すごくよかったですよ。

機会があれば、ぜひ行ってみてください。


お気に入りの街

日ごろの忙しさを忘れて、旅の思い出話を。

僕のお気に入りの街、というか特別な街だった筆頭は、タイのチェン・コン。ラオスとの国境の町、メコン川の向こうはラオス、というところ。

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なぜか今はベトナムに住んでいますが・・・。

ボ~っとできる所があって、安くてうまいメシ屋があって、静かでくつろげる宿、1人静かに酒を飲めるところがあるのが僕のツボにはまる。おまけにかわいい女の子とお近づきになれたりなんかしたから、もう言うことなし。

そんな街が、僕にとってはチェン・コンっす。

メコンのほとりの屋台で、ちゃぶ台の上にろうそくを立て、虫の声をBGMにしながらシンハービールを飲む。う~ん、最高(俺って暗い?)。

みなさんの特別な街はどこですか。熱く語ってください。



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