96年・アジア放浪
Travel is trouble、旅の失敗・トラブル
旅であんまり「大トラブル」とか経験した事はないっす。ちょっとぐらいのトラブルはいっぱいありましたケド。
でも、昔の放浪人生最大のトラブル?は、インドの聖地、ガンジス川ぞいにあるバラナシという町でおこったっす。
バングラッシーって知ってます?バングってのはマリファナのこと。ラッシーは知ってますよね。インドのヨーグルトドリンク。バングラッシーーってのは、このラッシーにバングをぶち込みシェイクして飲むという、酒代わり?の豪快なドリンク。普通のラッシー屋で売っているというのが、恐るべしインド。警察署もすぐ近くにあるから、別に違法じゃないのかな。ちなみに、これを菓子に練りこんだ「バングケーキ」というものも存在します・・・。
で、経緯は省くけどこれを飲んじまったワケですよ、ガバっと。酒が弱いやつはバングにも弱い(んだと思う)。ライト・ミディアム・ストロングの3種類があるんですが、このミディアムで昇天しすぎて、あっちの世界に飛んでいってしまい、恥ずかしながら医者の世話になりました...。
バングとかで悪酔いすることを「バット・トリップする」って言うんですけど、昇天から一気に奈落の底にスカイダイブする感じですね。常識ある旅人は、やめたほうがいいっすよ。ちなみに、日本ではもちろんやってはいけません(笑)。
で、あわやガンジス川の藻屑と化すところでしたが、幸いにも現世へ戻ることができました^^。
バラナシではバングラッシーで昇天しすぎちまうパッカーが多いそうです。全然効かない、って人もいるけど、強烈に効きすぎちまう人もいます。お気をつけあれ。
ちなみにバングにはこれで懲りて、このとき以降飲りませんでした...。
1ヶ月日本語を話さないと...
1ヶ月日本語を話さなかった(話せなかった)こと、あります?
僕はインドで1度だけあるっす。
カルカッタ-デリー間の、バックパッカー・ゴールデンコースは日本人もうじゃうじゃいるけど、南部のほうへ行くととたんに少なくなります。
カルカッタからマドラス(当時。現チェンナイ)まで南下して、サイババのいるバンガロール、デカン高原の遺跡都市ハンピ、ゴアは好きになれそうもないんですっとばして、西部の砂漠地帯へ。と、インドを2/3周したときは、1ヶ月ちょっと日本語を話しませんでした。なにそろ、日本人に全く会わなかったから・・・。
そうすると禁断症状?がでてくるんですよねぇ。気がつくと何かブツブツと独り言を言ってしまっている...。う~ん、我ながらなんてあぶない奴。
3ヶ月のインド旅行後半戦は、とにかく人と会話がしたくて、ドミトリーばかりに泊まってました。
でも英語が急にうまくなったのもその禁断症状の後だったから、よかったのかも。
そういえば、インドは南のほうに行くと、チャイじゃなくてコーヒーでしたね。北部の駅では「チャイチャイチャイ...」というチャイ売りの声が聞こえてきますが、南の方では「カッフェ・カッフェ(Cafe)」とか、「ネスカッフェ、ネスカッフェ(違いがわかる男のネスカフェ)」でした^^。
旅の魔宮 ドミトリー
インドやタイやカンボジアなどの、アジアのバックパッカー御用達の宿には、大抵ドミトリーがあるもんです。
ドミトリーってのは、大部屋の相部屋。金を払ってベッドの占有権だけを手に入れます。プライバシーなんかもちろん無いけど、とにかく安い!
よって怪しいパッカーばかりが集まるわけです。
初めてドミを垣間見たのは、有名なカルカッタのパラゴン・ホテル。薄暗い大部屋に、オウム信者みたいな怪しい格好のパッカーがゴロゴロ...。一心にガンジャ(マリファナのことね)巻いてるヤツがいたりで、初めて見たときは思わずぞっとして鳥肌たったっすね。
すぐ逃げ出して他の安宿探したけど、どこも空いてなくて結局魔宮にWelcome back。
朱に交われば赤くなる、僕もすぐに怪しいパッカーの仲間入り。健全な旅行者の身の毛をよだたせる、妖怪人間2号に変身してしまいました。
でもアジアのそこかしこにある魔宮、不思議な安息感があるんですよねぇ。魔宮に入り込んだものは、二度と現世に帰れない(社会復帰できない)かもしれないからご注意を。自分も未だに、社会復帰できていません^^。
ただ、誤解なきよう。いちおう僕は、かなり健全なパッカーでした。ヘロインとかLSDとか、ケミカルなお薬に手を出したことは、一度もありません。
服装も、パッカーにありがちなオウム信者みたいな格好はしませんでした。日本にいてもそんなに違和感がないくらいの、清潔感がある格好(だったと思う)。かわいい女の子と友達になりたかったから・・・。
アジアの国境
"国境"、"ボーダー"。う~ん、なんかロマンを感じる響きですね^^。
日本にいると陸国境って見る機会はないけど、でもアジアの国境って拍子抜けするぐらい緊張感ないですよね。
初めて陸路で超えた国境は、ネパール-インドの国境。ネパール東部から、ダージリンのほうへ抜けるボーダーです。
そのころはまだ初心者パッカーだったから、バリバリ緊張してたけど、これでいいの?って感じですんあり通過。朝早くついたんだけど、ネパールの国境警備隊員、ランニングシャツ1枚で寝てましたもんねぇ。まともにパスポートチェックもせず、眠そうにスタンプを押してくれただけ。袖の下も用意していたけど、全然必要なかったです(笑)。
2度目はカンボジア-ベトナム。門の向こうはベトナムです。
下はタイ-ミャンマーの国境、メーサイ。国境線(?)は、こんな小川。川沿いの喫茶店でお茶飲んだけど、余裕でミャンマー側の人と話ができるぐらいです。
水深も浅いから、ちょっとそこら辺から国境を越えちゃう、なんて簡単そうです。しませんでしたけど(笑)。
その他ベトナム-ラオス、ラオス-タイ、チリ-アルゼンチンと、いくつかの国境を陸路で通ったけど、アジアじゃ密入国なんて余裕じゃん!って思ってしまうとこばかり。
現地人はフリーパスで通ってるとこも多いし、国境って何なんでしょうねぇ。