路上の物乞い少年
2009年10月18日の若者新聞(Bao Tuoi Tre)から
ホーチミン市3区のチョン・ドン劇場の前の通りを走ると、物乞いの子供たちが「仕事」をしている光景が見られる。これらの子供たちは、プロの物乞いの指導の下にいて、地面に横たわらせられる子供たちの中には、2~3歳ぐらいの子もいる。
子供が「職場」を離れようとすると、すぐに少年によって職場に戻され、仕事を続けるように強制される。
時には劇場へコンサートを見に来た通行人の哀れみを誘うために、子供を叩いて泣かせることもある。このところの風雨が強い日でも、このかわいそうな子供たちは雨の中で「仕事」を続けなければならない。
この女の子は物乞いグループの大人たちから、子供たちの「世話係」をさせられている。グループの監視下で、子供たちを地面に横たわらせ、叩いて泣かせ、お金を回収する。
子供たちの稼ぎは、「職場」の路上にて、グループのメンバーで分配される。
この物乞いグループには2人の女性と幾人かの青年がいて、近くから子供たちが「仕事」をさぼらないように目をひからせている。
この人の道に外れた行為をやめさせる人はいるのだろうか。
★ ★ ★
この記事を読むと、写真の彼らは家族ではないそうです。子供や幼い兄弟、親子連れ等の物乞いは、ここホーチミン市にもたくさんいますが、結構な割合で実の家族ではない場合が多いらしいですね。
昔バックパッカー旅行をしていたころの体験ですが、インドのカルカッタ(当時・現コルカタ)でやはりこの子供と同じような立場の子と知り合う機会がありました。
幼い子供を連れたお母さんが、まだウブなバックパッカーだった頃の僕に物乞い。で、あんまりにかわいそうでいろいろ物を買ってやってしまった当時のKENなわけですが(買った物は速攻で現金にかえれられたと思います)、数日後のある朝、その子供と路上のチャイ屋さんでばったり会いました。
「あれ、お母さんどうしたの?」(KEN)
「あの人はお母さんじゃない。」(子供)
「え?」(KEN)
「名前も知らない。」(子供)
「???」(KEN)
要するに、プロの乞食さんが稼ぎをよくするために、子供を貸し借りして「仕事」をさせていたわけです。カルカッタの路上で毎朝一杯数円のチャイをおごってやりながら、そんなインド社会の一端を知った、10数年年前のKENでした。
で元の話に戻って、この記事の物乞いをさせられている子は、ちょうどKENの下の子供ぐらいの年齢なので、非常に胸が痛む記事です。
ただ、外国人である僕がベトナムの子供を使った物乞いについて、どうこう言うこともできません。事実の裏にある真実は、当事者にしかわかりませんし。彼らについて批判するには、KENはあまりにもベトナム社会や彼らを取り巻く境遇について無知です。
親に売られたのか、災害で家族が亡くなって都市に流れてきたのか、劣悪な環境の家庭から逃げ出すために物乞いになったのか・・・。
裏社会の元締めがいるのは間違いないでしょうが、ではそういう物乞いビジネスが100%の悪なのか・・・というと、そうとも言い切れない面もあるのではないかと・・・。
歯切れが悪いですが(笑)、KENは無知でわからないんだから、どうにも論評しようがない。
B級ニュースに似合わず重い話になってしまいましたが、今週はこれにて。
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